6月から続く暑さも3か月を過ぎ、お疲れが出る頃ではないでしょうか。朝晩は涼しくなり、秋の気配を感じるこの頃、夏の疲れは取り除いておきたいところです。
さて、クエン酸というと、環境にやさしい掃除方法として身近な方もいらっしゃるでしょう。この記事ではクエン酸の疲労回復、貧血予防など、人間の体にも嬉しい効果をご案内します。
=クエン酸の特徴=
クエン酸とは、レモン、オレンジなどかんきつ類、梅干しに多く含まれる酸味の主成分です。果汁、清涼飲料、菓子類の酸味料として広く使用されています。クエン酸は私たちの体の代謝をつかさどる有機酸の一種で、疲労物質として蓄積する乳酸を分解し、エネルギーに変換する作用があります。
=クエン酸の生理作用=
★疲労回復
Q「クエン酸を摂ると疲れがとれる」と言われているのは本当でしょうか?
A「本当です。クエン酸はエネルギーを産生するTCA回路を円滑にして疲労物質として蓄積する乳酸を分解し、エネルギーに変換します。疲れはエネルギー不足の事が多いので、クエン酸を摂ることで疲労回復が期待できます」
★胃酸の働きを助け、食欲増進作用
食べ過ぎは良くありませんが、疲れからくる食欲不振の場合、クエン酸を利用して食欲アップしてみましょう
★強力な殺菌、抗菌作用で菌の繁殖を抑制し、食中毒予防
★カルシウムの吸収促進→血液凝固薬、骨の強化
★鉄の吸収促進→鉄分を多く含食品と、クエン酸を一緒に摂ると鉄が吸収されやすい形になります。血行促進、貧血予防の効果も期待できます。
=クエン酸を多く含む食品= (順位・成分量100g当たりg、文科省データベースより)
クエン酸というとレモンなどかんきつ類や梅干しなどに含まれるイメージがありますが、中でもレモン果汁には断トツで多く含まれます。ドライトマトやドライマンゴーにも多く含まれますが、干して凝縮されていますので、摂取量には注意が必要です。また、意外なところでは豆類、なかでも大豆類に多いことが分かります。酸味が苦手な方は、大豆、大豆から作られた大豆製品、きなこなどで摂るのも良いでしょう。このほか、クエン酸を摂取するにはサプリメントやドリンク製剤、梅干しなどがありますが、ドリンク製剤は添加されている甘味に配慮が必要ですし、梅干しはご存じの通り塩分に配慮必要です。
上手にクエン酸を取り入れて、夏の疲れを吹っ飛ばしましょう。