2022.04.24更新

 オートミールは食事で不足しがちな食物繊維やミネラルが豊富で、毎日の食事に取り入れていただきたいお勧めの食材です。メディアで紹介されることも多く、患者様からご利用されている様子を伺う事が多々あります。「糖質量を控えるために」、「食べ過ぎ防止のために」、「排便コントロールのために」、「なんだか良さそうだから」、「主食のご飯の代わりに」、「スープに入れて具沢山にしている」、「食欲のない朝に」などなど、色々なアイディアを教えて頂きます。一方で、「オートミールを食べ始めてから便秘になった」、「固くて食べにくい」、「グラノーラと同じだと思っていた」など、気になるご意見も。このブログではオートミールのお勧めの食べ方を考えてみたいと思います。

★そもそもオートミールって何ですか?
オートミールとは、燕麦(えんばく:イネ科の一年草で、主要穀類の一つとして古くから栽培され、その種子がオートミールとして食用やウィスキーの原料にもなっている)を脱穀して調理しやすく加工したものです。押しつぶしたもの、蒸してカットしたもの等をオートミールと呼びます。

★「ロールドオーツ」か「クイックオーツ」、お粥状にレンチンするのがお勧め♪
燕麦はとても固いことから、小麦やトウモロコシのように主食にしづらかったと言われています。オートミールは脱穀していますが、蒸して柔らかくしたものがロールドオーツ、ロールドオーツを細かく砕いたものがクイックオーツになります。患者様が「固い」、「便秘になった」と仰るのは、固いままオートミールを摂取していることが原因と考えられます。一度蒸してある製品を選んで、更に水でしっとりふやかしてからレンジでチン♪すれば柔らかくお粥状になります。

★おやつに♪ 赤ちゃんの離乳食に♪
赤ちゃんの離乳食に用いるのはこのお粥の状態です。しばらくお湯でしっとりさせて、レンジにかける時に一緒にバナナもチン♪して頂くと、ほんのり甘くて美味しい離乳食が簡単に出来上がります。甘いものが食べたい時でも、簡単に作れてお腹も膨れるお勧めの食べ方です。

★お粥状でアレンジ上手♪
お粥状のオートミールをスープに加えれば具沢山スープになります。また、ヨーグルトをかけたり、季節のフルーツを乗せれば食欲のない朝にも重宝しますし、主食量を控えたい時にはごはんやパンに置き換えて召し上がるのも良いでしょう。ただ、一つ注意が必要です。グラノーラやコーンフレーク等と同じ場所に陳列されることが多いオートミールですが、これらとは別物なので注意しましょう。必ず成分表示をご覧いただき、「原材料:燕麦(オーツ)」のみのものを選んで下さい。

では、オートミールはどれくらいの量を摂れば良いのでしょうか?

★オートミール(干し)20gでごはん50gと同じエネルギー量です♪
栄養士から、「1日の摂取エネルギーは1600Kcal、ごはんは一食に150gにしましょう」と言われている方は、一食のご飯を100g、これにオートミール20gを加えると同じカロリーになります。あるいは、「昼に食べ過ぎたから夜は控えめにしたい」なんていう日には、ご飯を食べずにオートミールだけ40gにすると、ごはん50g=80Kcal分のエネルギーを控えた計算になります。

★注目すべきは食物繊維量です♪
白米をオートミールに変えるだけで、食物繊維摂取量が約20倍になります。白米では不足しがちなビタミンB1(糖質の代謝に必要です)・鉄分(日本人女性に不足しがちなミネラルです)が摂れるのも嬉しいですね。精製していない麦を加工したオートミールは、白米に比べて血糖値の上昇スピードが緩やかです。ダイエット目的にも、健康増進のためにも、ぜひ普段の食事に取り入れてみてください。

oatmeal

投稿者: 大船睡眠・糖尿病内科

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