2022.06.02更新

 酢の物や酢豚など、私たちの食卓に欠かせない調味料の「酢」。最近は「血糖コントロールに良い」「血圧を下げるらしい」など、お酢の効果を耳にする機会が増えました。このブログでは身近だけど意外と知らない、お酢の効果についてお伝えします。

◎酢は世界最古の調味料
お酢とは、糖分を原料にアルコール発酵させて、「酒」にしてから「酢酸菌」で発酵させた液体調味液です。その歴史は古く、世界最古の調味料とも言われています。収穫した果物や穀物を蓄えている間にアルコールができ、さらに自然の酢酸菌が作用して偶然誕生したのがお酢の起源とされています。その土地にあった農産物を原材料としているため、沢山の種類があります。

◎酢の種類とエネルギー量(カロリー)、糖質量の比較
沢山の種類があり、またダイエットにもお勧めのイメージがあるお酢ですが、エネルギー量や糖質量は種類によって違います。

食品名     原材料         エネルギー(㌍/100ml) 糖質量(g/100ml)
穀物酢     米や小麦         37           2.4
米酢      米            59           7.4
黒酢      玄米、大麦など      66           9
バルサミコ酢  ぶどう          116          19.4
ぶどう酢    別名ワインビネガー    36           1.2
りんご酢    別名サイダービネガー   41           2.4


お酢は原材料の違いにより味だけでなく、エネルギー量や糖質量が違うことが分かります。
米食中心の日本で代表的なお酢は「米酢」です。お寿司などに使われ、私たちに最もなじみ深いお酢です。また、ぶどうを原料とする「バルサミコ酢」と「ぶどう酢」ですが、その違いは発祥国と製造方法にあります。バルサミコ酢はイタリア語で「芳香性がある」という意味です。一方、ぶどう酢はフランス語で「酸っぱいワイン」を意味します。このように、お酢は種類によって味や風味が異なります。特徴を活かしたレシピは、回を改めてご案内したいと思います。vinegar1

◎酢の力
お酢には様々な用途や効能があります。 
殺菌作用:酢酸が多く含まれている酢はpH値が低く、細菌などの微生物が生息できません。
減塩効果:お酢の酸味が、味付けの物足りなさを和らげます。
この他に、食後血糖値の上昇を抑えたり、血中エタノール濃度の上昇を遅らせる、鉄やカルシウムの吸収を良くする、そして血圧を下げる効果などがあります。

◎お酢の摂り方
お酢は酸性なので、原液のまま飲むと胃などの消化器官に負担をかける恐れがあります。その為、ドリンクにして飲む場合は薄めて飲むと良いでしょう。三度の食事の際に分けて飲むのも良いですし、料理の調味料として使うのもお勧めです。1日にお酢15㏄(大匙一杯)を目安に摂取してみましょう。
(注)お酢ドリンクの中には「果汁」、「果糖ブドウ糖液糖」、「砂糖」、「はちみつ」などが添加されているものがあります。原材料表示を確認して、甘味の添加がないお酢を選びましょう。

◎まとめ ~生活習慣病予防~
お酢には毎日継続的にとることで、内臓脂肪の減少を助ける効果があることが報告されています。食後血糖値の上昇抑制や降圧効果など様々な効能をもつお酢を毎日の食生活に取り入れ、生活習慣病予防に役立ててください。vinegar2

投稿者: 大船睡眠・糖尿病内科

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